2020年5月7日木曜日

目の良いうちに切り絵に出会って



おはようございます。今日は、高1の保護者・阿部有里さんから生徒の皆さんへの紹介です。阿部さん、ご寄稿、ありがとうございます。それでは、皆さん、お楽しみください。

〇 紹介する本は、『366日の花切り絵』大橋 忍/著 日本ヴォーグ社(2019/12/31)です。 

今ほど家での楽しみにスポットが当たる時もないでしょう。いつもなら友達に会ったり本屋に行ったり、外に楽しみを見つけがちな私ですが、外出自粛でそれはできません。しかたなくスマホやテレビで時間を過ごしましたが、そのうちに手ごたえのあるものをやりたくなりました。

切り絵は不思議です。著者の大橋忍さんは、「絵画などの"足していくこと"とは違った、紙を切るという"引いていくこと"から生まれる美しさを、楽しんでいただけるとうれしいです。」と書いています。一枚の黒い画用紙からカッターナイフで切り取り切り抜き、物体としては減っていく過程で「切り絵」が生まれてくる。作品は透けて光と風を通し、影を落とします。

「366日の花切り絵」には、1年366日の日ごとに花の切り絵が紹介されていて、好きな大きさにコピーして切ります。(今年はうるう年なので366日なんですね。)一つ1時間位でできるでしょうか。色づけは、水をつけた筆で濡らした白い和紙を水彩絵の具で細かくぼかすように塗って乾かし、切りぬいた図案の裏から貼れば、ステンドグラスのような切り絵が完成します。作っている間はアラが気になっても、できてしまえば光に透かしたり写真に撮ったりして、まんざらでもない気持ちになれます。著者の大橋忍さんの切り絵作品はどことなく「あの世とこの世」感があり、去年は妖怪が出てくるアニメーション映画「夏目友人帳 うつせみに結ぶ」の重要なシーンに使われました。個展では紙の船に乗って花の川を下るウサギや、宝石の星座の中を飛んでいくハトなど、美しくて繊細な作品を堪能しました。初心者向けの図案もムードがあり、味わい深く楽しめます。

目の良いうちに切り絵に出会っていただけたらと思い、生徒の皆さんにこの本を紹介します。