2020年10月17日土曜日

血と骨の子

おはようございます!本日は、現実のブラックライブズマター運動が着想のきっかけですと語る、ナイジェリア系アメリカ人作家トミ・アデイェミによる作品、

『オリシャ戦記 PART1 血と骨の子』トミ・アデイェミ/著 三辺律子/訳(静山社)です。 

舞台は、独裁者・国王サランが支配するオリシャ王国。かつては魔師と魔力を持たない者が共存していましたが、魔師を憎む国王は〈襲撃〉を行い、国から魔法を一掃しました。

主人公ゼリィは白い髪をもつ魔師の17歳の少女です。彼女は、〈襲撃〉で魔師の母を11年前に殺され、魔法を失い迫害と差別の中で生きてきました。

某日、彼女は、冷酷な父王から魔力復活のための三神器の一つである【巻物】を持ち出し追われる王女アマリを助けます。

ゼリィは彼女を連れ、兄と共に神器を揃え、復活の儀式を行うための旅に出ます。追うのは、父の命令に従順だが、自らの魔力に覚醒する兄の王子イナンでした。

アマリが王宮から持ち出した【巻物】によって、ゼリィの魔力が発動し、イナンもまた【巻物】に触れ、自らの魔力に気がつきはじめたのです。

王国に魔力がよみがえったのでしょうか? 

物語は、逃げるゼリィとアマリ、追いかけるイナンの視点を行き交いながらスリリングに展開していきます。

本書は、西アフリカの神話的世界と、ナチスやUSAの人種差別と暴力、それへの闘争も想起させる,陰影深い戦記ファンタジーの第一巻です。