2020年11月22日日曜日

ゴーストドラム

おはようございます!本日は、

『ゴーストドラム (ゴーストシリーズ 1)』スーザン・プライス/著), 金原瑞人/訳(サウザンブックス社)です。

荒涼とした北の国を舞台にくり広げられる、荒々しい魔法の物語。雪と氷に閉ざされた世界で展開される凄絶なファンタジー。それだけに、強い衝撃があります。

この物語は、魔法使いの老婆が、生まれたばかりの女の子を弟子としてもらい受けにいくところから始まります。そして奴隷の身だった母親は、娘の将来を考えて、渡すことにします。

老婆は赤ん坊にチンギスという名をつけ、魔法を教えていくという、いかにもファンタジーらしい設定ですが、物語はいきなり闇の世界に転がりこみます。

冷酷非情な皇帝、それに輪をかけて残酷な女帝、虫けらのように殺されていく人々。

魔法使いにだけわかる言葉を伝える不思議な太鼓、ゴーストドラム。

ニワトリの脚を持つ家に住む、若い女魔法使いチンギスは、ある日ゴーストドラムを通して救いを求める叫びを聞きつけました。叫んでいたのは、生まれてこのかた、父皇帝によってずっと塔の小部屋に閉じこめられていた、皇子サファ・・・

サファや奴隷の兵士たちを助けようとして、死の中につき進んでいく若き魔法使いチンギス、チンギスを執拗につけねらう老練な魔法使いクズマ。

これらの登場人物がさまざまな形でからみあい、もつれあいながらつむぎあげてゆく、血と死に彩られた、嫉妬と復讐と愛と生の物語です。

*300年生きるといわれる魔法使いは、自分の弟子と宿命づけられた人間の子に魔法を伝授してから、死者の世界(ゴーストワールド)へと退いていく。だが、猟師マリュータは愛息アンブロージをよこせという魔法使いクズマの要求をはねつけます。愛する息子は渡さない!魔法使いに逆らった男の一言から始まる苛酷な運命の物語。

ゴーストシリーズ第二弾『ゴーストソング』、皇帝の圧政に苦しむ北の民を見かねた見習い魔法使いシンジビスは、魔法使いである祖母の忠告に逆らい、皇帝の街へひとり向かう。悪に立ち向かう見習い魔法使いは、世界と自分を救えるのか? 鮮烈で苛酷な闘いの物語の完結編、シリーズ第三弾『ゴーストダンス』も刊行されています。ご一読を!