2020年6月13日土曜日

ぼくは、火星にいる


おはようございます。今日は、未知の世界を開き新たな好奇心を刺激する、火星探査車についての科学絵本です。ローバー(探査車)が一人称で語りかけてきます。

『キュリオシティ ぼくは、火星にいる』マーカス・モートン/作 松田素子/訳 渡部潤一/監修 BL出版(2019/2)

キュリオシティは、今火星にいる車型のロボット、火星探査車のことです。NASAの火星探査ミッションで用いる宇宙船「マーズ・サイエンス・ラボラトリー」に搭載されたローバー(探査車)の愛称です。


火星は地球によく似た惑星で、ずっと昔、水があったとわかってきました。水があれば「生き物がいたかもしれない、その証拠を探す」のがキュリオシティの使命です。今でもゲール・クレーター内部の探査を続け、生命(微生物)がかつて生息していたことを示す痕跡を探しています。

このキュリオシティが、どのような計画のもとに、どこでどのようにして生まれ、どうやって火星にたどり着いたのか、図解とともに詳しく説明されています。

ページをめくるたびに目をみはります。ジェット推進研究施設の様子、科学者たちがいかに細心の注意を払って作っているか、ロボットに搭載された最新の機能。西海岸のロサンゼルスから東海岸のフロリダのケネディ宇宙センターまで、宇宙センターのロケットに収まって打ち上げられたのは2011 年11月、253日の旅の後、・・・2012年、8月6日、キュリオシティは火星到着に成功します。地球と交信しながら、火星の地表や岩をドリルで掘り資料を集めています。到着はゴールではなく、始まりです。

ローバーは地球のチームにカメラの画像を届け、チームの指示で動き、資料を集め分析して地球に知らせています。難解な用語も多いですが、キュリオシティ自身の「ぼく」という一人称で語られているので親しみやすいです。

「ぼくは、今、地球からずっとずうっと遠いところにいる。ここは土と岩でおおわれた世界。赤い惑星、火星だ。ぼくの名前はキュリオシティ。ぼくがどうしてうまれたのか?どうやって、火星までたどりついたのか? ぼくは何をしに来たのか…。」

巻末に、NASAの火星探査の歴史も載っていて、科学の進歩と宇宙探検への興味がぐ~んと広がります。ちなみに、キュリオシティとは、「好奇心」という意味です。公募によって名づけられました。