2020年8月7日金曜日

こだまでしょうか?


おはようございます!
今日の「図書館ブログ」は、・・・2016年、米シアトルで出版された、オリジナルで金子みすゞを紹介する翻訳絵本です。どうぞ、ご覧ください。

『こだまでしょうか? いちどは失われたみすゞの詩』金子みすゞ/詩 羽尻利門/絵 デイヴィッド・ジェイコブソン/物語 サリー・イトウ、坪井美智子/詩の英訳 JULA出版局

日本で最初の女性童謡詩人、金子みすゞの没後90年記念の絵本です。みすゞは、ものにはすべて命があると、気づかせてくれる詩人です。

この絵本の特徴は、二つあり、一つは、みすゞの詩の運命とみすゞの短い人生の物語。もう一つは、日本語と英訳で読める対訳詩集であるということです。

表紙の親子の絵からは、みすゞが子どもの頃に見ていた漁村の原風景と、最愛の娘ふさえに語りかける姿を想像されます。

みすゞは結婚して、夫から健康と詩を書く自由を奪われ、子どもまで奪われそうになりました。愛するわが子を守るため、自分の命を絶ち母に託す決心をした夜の出来事は、切なく心打たれます。・・・

残した詩の手帳は、みすゞを愛する人の手で守られ、探し出され、託されて蘇ることができました。

2011年の大地震の後「こだまでしょうか」の詩が、人々の心に響きました。

「遊ぼう」っていうと 「遊ぼう」っていう。
「馬鹿」っていうと 「馬鹿」っていう。
「もう遊ばない」っていうと 「もう遊ばない」っていう。
 そして、あとで  さみしくなって、
「ごめんね」っていうと 「ごめんね」っていう。
こだまでしょうか、 いいえ、誰でも。

収録作品(全25編)
大漁/弁天島/不思議/美しい町/おさかな/積った雪/花屋の爺さん/みんなを好きに/繭とお墓/こだまでしょうか/去年/星とたんぽぽ/電信柱/白い帽子/こころ/お菓子/波/土/石ころ/海を歩く母さま/蝉のおべべ/鯨法会/露/私と小鳥と鈴と/昼と夜

新型コロナウイルス禍で相手と自分の命を考える今、やはり、皆さんに手に取ってもらいたい一冊です。