
おはようございます。8月6日から開催の、10期生の蟹江杏(アーティスト)さんと「3.11こども文庫」の活動の軌跡をご覧頂ける「3月11日の、あのね。#9」って、ご存知ですか。杏さんたちの発行した本の紹介と、その活動を、河本洋一(開校から3年間自由の森図書館司書、現自由の森学園の教育を支える会)さんが丁寧に紹介してくれます。河本さん、ご寄稿、ありがとうございます!皆さん、どうぞ、ご一読ください。
『あのとき、きょう、みらい。ふくしまの子どもたちが描く』 福島相馬の小学生たち/絵 蟹江杏+佐藤史生/著 徳間書店 2011年10月
自由の森学園高校10期生の蟹江杏さんは、版画家で、また子どもたちとお絵かきをする活動もしていました。3月11日の地震、津波、原発に、たまたま知り合いの方が福島県相馬市の小学校の校長先生をしていた事から、ふくしまの子ども支援に関わる事になりました。
震災の翌日に送ったメールから「被災地の子どもたちに絵本と画材を!」という活動がはじまりました。
共感した方や会社が増えていき、全国から絵本や画材が集まるようになりました。絵本類は1万2000冊になりました。この受け入れは、場所を確保して、ボランティアが集まり、まず本の消毒、10種類に分類、破損や落書きのあるものは除きました。
最初は、段ボール箱に30冊ほどの絵本を詰めて、避難所や小学校を巡回させる事にしました。
その間、蟹江さんは4月には、福島に行き、小学校や避難所で子どもたちとお絵かきをしています。震災から一ヶ月後、子どもたちの反応はさまざまでした。
ある子どもの「アーティストになりたい、わたしの描いたものをみんなに見てもらいたい」という言葉が「ふくしまそうまのこどものえがくたいせつな絵展」につながりました。
この本に収録されている絵のほとんどは、5月に相馬市の中村第二小学校の3年生(当時)が総合学習の時間に描いたものです。けして「津波の絵を描いて」と指導したわけではありません。担当して下さった佐藤みゆき先生は工夫して、まず絵の具を使って、色遊びをすることから始めました。2時間色遊びをしてから、「好きな色で塗った画用紙ができたけれど、そこに新しい町をつくるとしたら、どんな町が楽しいと思う?」と問いかけたのでした。
こどもたちの絵は、8月の東京から始まって、9月から沖縄県石垣町、千葉県流山市、長野県富士見町、埼玉県飯能市自由の森学園、長野県諏訪市と巡回して、10月には、福島県相馬市の展示へ戻ってきました。
蟹江さんたちは、この絵を10年間の約束でお借りして、2012年3月から毎年、「3.11 こどものあのね!」展を開いてきました。
絵本はどうなったでしょう。最終的には15000冊が集まりました。
まず、3500冊の絵本をたくさんの段ボール箱に詰めて「こばこ文庫」として、トラックで発送したのは5月10日の事でした。
自由の森の卒業生たちも協力して、相馬市に「こども文庫 にじ」が誕生したのは、2012年9月の事でした。その後、福島県天栄村に「こども文庫 みず」が、千葉県東金市に「こども文庫 おひさま」が誕生しました。
今年2020年3月には「3月11日の、あのね。#9」を開く予定でしたが、新型コロナ禍により、延期となりました。
ようやく8月6日~16日に開催する事になりました。しかし現在の状態から、今回は例年のようなイベントはありません。来られる方は、ゆっくりと絵を見てください。
2021年3月に「あのね。#10」が開ければ、この形での展示は最後になります。ぜひお越しください。
詳しくは 3.11こども文庫 http://www.311bunko.com/ をご覧下さい。