
おはようございます。今日は朝からウンコの本です。伊沢正名さんの『ウンコロジー入門』(偕成社 2019/12/20)。
表紙も書名もインパクトの強い本。ノグソ歴46年の著者が提唱する「ウンコロジー」は、ウンコを通して「エコロジー(生態学)」を考える本です。
この地球上では、ヒトも動物も虫も植物も菌類も生きるために何かを食べ、ウンコをする。そして、そのウンコは他の生き物のごちそうとなっている。自然界には「食物連鎖」とよばれる「食う・食われる」の関係がありますが、片や生きた物を食べる「生食連鎖(せいしょくれんさ)」があり、その一方で「クダリの食物連鎖」ともいえる、この「腐食連鎖(ふしょくれんさ)」があります。それらが複雑に絡み合い、途切れることのない命の循環を支え、地球の生態系は成り立っているのですね。
もちろんヒトもその中で生かされています。便利な生活を追い求め、自然から頂くだけ頂いて何のお返しもしない(ウンコを自然に返さない)のはいかがなものか、「食は権利、ウンコは責任、ノグソは命の返しかた」と著者は言う。これ名言ですね。こう言い切れるところがすごい!
後半では、実際にノグソを掘り返して、土に還っていく様子を調査した記録が書かれており、実に多くの生きものの命の営みを見ることができます。日本におけるウンコ処理の歴史についてもおさらいしながら、ウンコを通して私たちの未来について考えます。
自らを「糞土師(ふんどし)!」(笑)と呼び、これまで書籍や講演会で「野糞」の意義を伝えてきた伊沢さんの、奥深い研究の集大成ともいえる一冊です。
※著者インタビューで「ノグソはなかなかハードルが高い行為ですね。」という問いに、糞土師はこう答えている。・・・確かに、ノグソはいきなりしようと思うとハードルが高いと思います。しかし、野外でウンコをすることだけがノグソではありません。たとえば、本書でも取り上げた「バケツノグソ」なら、ベランダなどプライベートな空間ですることもできます。肝心なのは、土に還す、ということなので、何も自然の中でおしりをまくる必要はないのです。まずはやってみることが大事。頭でただ考えるのではなく、体を使ってやってみる。実際にノグソをしてみておくことで、非常時にも冷静な行動がとれると思いますよ。
・・・今は非常時 (ですが)、う~ん。う~ん。
ではまた、明日。